イベント情報Event information
井川 de
ファミリーサマーキャンプ
- 1日目 -
子供達が楽しみにしている夏休み。例年は、家族で旅行やアウトドア、マリンレジャーを楽しむ季節だが、今年(2020年)の夏は新型コロナウィルスの影響で遠出や外出を控える家族も多い。そんな中でもせっかくの夏休みに家族で思い出作りをと、井川では、8月上旬ファミリーサマーキャンプのイベントが開催された。今回は、静岡市南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家(以後、井川自然の家)で開催された1泊2日のファミリーイベントを取材した。
世界に認められた
【南アルプス】の麓で
キャンプ体験
今回のイベントには7組30名弱が参加。昼前に始めの会が井川自然の家で開催された。冒頭、所長の笠井さんから、世界で認められた南アルプスの魅力について、分かりやすい説明があった。
南アルプスは、高い山や深い谷で形成された複雑な地形に、多様な動植物が生息している自然豊かな場所である。その豊かな自然と、自然を大切にしながら共生してきた人々の暮らしに根付く、焼き畑農法、お祭り、神楽、ヤマイヌ信仰など、この地域の文化や歴史などが認められ、2014年にユネスコエコパークに登録された。参加者の多くが静岡市在住であり、世界に認められた自然や文化が自分たちの住む静岡市にあるということを再認識していた。
イベント全体のスケジュールやコロナ禍でのイベント開催に関する注意事項についての説明もあった。始めの会終了後に食堂で昼食の牛丼を食べた参加者達は、テント設営に向けて準備に向かった。
父親の腕の見せどころ。
今晩の宿【テント】の設営
テントの設営方法について、スタッフから実演を交えた丁寧な説明を受けた後、家族ごと2張のテントを設営する。各家族とも父親を中心にテント設営に着手。スタッフの説明を家族で思い出しながら、子供達の身長よりも長い支柱を組み立てていく。一番苦労していたのは、テントを支柱に固定させていく工程。父親と子供が声を掛け合いながら、テントの四隅に支柱を固定していく。このあと、ペグでテントを地面に固定させ、カバー(フライシート)を被せる。
設営開始から1時間余りで各家族とも2張のテントが完成。家族で力を合わせて建てたテントに早速、子供達が入って行き、テントの中で歓声をあげながら非日常体験を楽しんでいた。
家族で作る夕食の定番
【カレー】
テント設営が終わると今晩の夕食のカレー作り。カレーの作り方もスタッフが丁寧に教えてくれた。参加家族の構成は、1組が3~4名。小分けにされたカレーの材料をスタッフから子供達に手渡され家族のもとへ。今晩は、カレーに加えて、食後にフルーツポンチも楽しめるようだ。
母親や子供達は、食材の下準備をする。母親から、野菜の切り方を教えてもらいながら、食材を刻んでいく子供達。未就学の子供達が母親の指導のもと、慣れない手つきながらも一生懸命に包丁を握っていた。形が不ぞろいな食材もご愛嬌!?
父親たちは、火起こしの準備をする。ここも父親の腕の見せどころ。静岡市街と比べると6~8度気温が低い井川も取材時は30度近くの気温。炎天下の中で、火起こしも一苦労。父親たちは汗を掻きながら火起こしに励んでいた。
火が熾(おこ)ると、子供達が切った野菜を鍋の中へ。同時に、米も飯盒(はんごう)で炊いていく。キャンプ場の炊事場には、食欲をかきたてるカレーの匂いが立ちこんでいる。
カレー完成後には、井川自然の家から特別なプレゼントが。井川の西山平で採れた焼きトウモロコシだ。鮮度が良く、甘くて香ばしいトウモロコシに、子供達は感激していた。
夕食のカレーは、家族単位で楽しむ。屋内で食事をするのが日常だが、夕暮れ時、気温も過ごしやすくなった自然の中で家族と一緒に食べるカレーはひときわ美味しそうだ。
井川自然の家の中にあるシャワーで一日の疲れを流し、1日目のスケジュールは終了。