風雨中の長時間行動、雪崩に埋まるなど長時間低温に晒され、身体の深部まで体温が下がってしまうのを低体温症といいます。脳や内臓器官の働きが麻痺し、最終的には死に至る障害です。
夏山でも風雨に晒されることで起こります。症状は寒気を訴え、小刻みに震えがきて、身体を擦る行動をとり、ただボーッとして動きが鈍いという様子が見受けられます。小刻みに震えがくる(悪寒)段階のうちに温かいものを飲ませ、乾いた衣類に着替えたり、着こみ、暖かい場所に移動します。
凍傷とは低温状態で風に吹かれて体表温度が低くなり、汗や濡れによる気化熱等で、末端の手足・耳・頬など毛細血管が収縮し、血液の循環が悪化して、皮膚や皮下組織が凍結することをいいます。身体全体の機能を失う低体温症とは異なり、寒さに鈍感で手袋もせず平気で行動したり、濡れた靴下を替えなかったり、手を抜くとなりやすいです。軽度の場合は、まずジンジンと痛み、感覚がなくなります。血液循環を促進する運動を行うと血行が戻ってきます。